東日本大震災と原発事故からの復興を目指す福島県の漁業を応援しようと、鮮魚専門店チェーンの角上魚類ホールディングス(新潟県長岡市)は26日、千葉県流山市の流山店で、福島県産の生本マグロの解体ショーと即売フェアを実施した。
本マグロは、福島県の巻き網漁船団が日本海で漁獲し、新たに建造された運搬船で福島県いわき市の小名浜漁港に水揚げされたもの。震災後、風評被害の懸念から地元へのマグロの水揚げ量は落ち込んでおり、運搬船の建造は、その回復が目的だ。
24日に水揚げされた約50尾(約1・7トン)の中から角上魚類が約50キロの2尾を仕入れた。来店者の目の前で解体し、赤身、中トロ、大トロなどに切り分けると、刺し身で約500人前が瞬く間に完売した。同社は福島県産水産物のフェアを定期的に実施するなど復興応援に積極的に取り組んでいる。商品部の有馬徹さんは「夏場にしては脂がよくのっていて、しかも割安。福島県産マグロの首都圏での販路開拓につなげていきたい」と話している。