EU、ウクライナを「加盟候補国」として承認へ

産経ニュース
ブリュッセルの欧州連合(EU)本部(ロイター=共同)
ブリュッセルの欧州連合(EU)本部(ロイター=共同)

【パリ=三井美奈】欧州連合(EU)は23日、ブリュッセルで首脳会議を開いた。ウクライナを「EU加盟候補国」として承認する見通し。交戦中の国を加盟候補と認定するのは初めてとなる。EUがロシアと対決し、ウクライナを「欧州の仲間」とみなして結束を示す意味がある。

ミシェルEU大統領は会議を前に、「欧州にとって歴史的な瞬間になる」と述べた。デンマークやオランダは加盟候補国を増やすことに否定的だったが、欧州委員会が17日に認定を勧告した後、支持を表明した。

ウクライナは2月末、ロシアの侵攻を受けてEU加盟を申請しており、認定まで4カ月足らずという異例のスピード決定となる。現在、加盟候補国となっているセルビアは申請から認定までに3年、アルバニアは5年かかった。

加盟候補国承認は、EU入りの一歩。実際の加盟には経済や司法、政治制度をめぐる分野別交渉で、EU基準に達したと認定される必要がある。EUにとって加盟交渉は民主化と政治的安定を促す意味を持つ。旧東側からの加盟には通常、申請から10年前後かかる。

国際民間団体が発表した昨年の「政治腐敗度ランキング」で、ウクライナは180カ国中、クリーンさにおいて122位。17日の欧州委勧告は、ロシアが2014年に併合したウクライナ南部クリミアの扱いに言及しなかった。

ウクライナでは13年、親露派大統領が、EUと関係強化を定めた連合協定締結を棚上げし、親EU派の抗議デモに押されて失脚。その後、ロシアはクリミアを併合した。ロシアの覇権主義と戦うゼレンスキー政権にとって、今回の認定は大きな追い風となった。

EU首脳会議では、ウクライナと共に隣国モルドバも加盟候補国として認定する予定。候補国はアルバニア、北マケドニア、モンテネグロ、セルビア、トルコの5カ国から、7カ国に増える。EUは現在27カ国で、13年にクロアチアが加盟したのを最後に拡大は止まっている。

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