大阪府警特殊詐欺捜査課は24日、府内に住む70代の無職女性が名義貸しトラブルの解決費用などの名目で、現金8千万円をだまし取られたと発表した。詐欺容疑で捜査している。
同課によると、女性は今年3月、証券会社関係者を名乗る男から「外貨800万円分を購入する権利が当たった」という電話を受け、購入を断った上で他人に名義を譲ることを承諾。しかし、別の電話で金融機関を名乗る男から「名義貸しは犯罪のため、自分で外貨を購入する必要がある」と噓の説明を受け、振り込みや郵送で計800万円を支払った。
4~5月には、投資家を名乗る男から女性宅に「出資金を2~3倍にして返すから500万円を支払ってほしい」などと電話があった。女性はレターパックで東京都豊島区の住所に12回に分けて計7200万円を送付したという。
女性は投資家を名乗る男と今月21日に府内で会う約束だったが、連絡が取れなくなったため娘に相談し、被害が発覚した。
大阪府内では、70代男性が「あなたの個人情報がハッキングされてウイルス被害が発生している」などと噓の電話を受け、5~6月に解決費用名目で計約4200万円を詐取される被害があったことも府警が23日に発表している。