【ワシントン=渡辺浩生】バイデン米大統領は23日、ロシアの侵攻に反撃を続けるウクライナに4億5000万ドル(約610億円)の追加軍事支援を行うと発表した。高機動ロケット砲システム「HIMARS=ハイマース」を4基追加供与するほか、105ミリ榴弾(りゅうだん)砲用の砲弾3万6000発、機関銃2000丁、哨戒艇18隻を提供する。
米国は今月15日に10億ドルの軍事支援を表明したばかり。東部ドンバス地域(ルガンスク、ドネツク両州)の戦闘でウクライナは露軍の長距離砲撃に苦戦しており、高性能な重火器の迅速な支援により、露軍との火力の差を埋めることが急務となっている。
カービー国家安全保障会議調整官は記者会見で、「戦場の状況と直結する」軍事支援を続けるため、ウクライナ側と調整していると強調した。ロイター通信によると、米国が今月1日に提供を発表したハイマース4基は23日、ウクライナに到着した。ロシアが侵攻を開始した2月24日以来、米国の軍事支援は計約61億ドルに達した。