卓球Tリーグ女子に新規参入する京都卓球クラブ(池袋晴彦代表)が23日、京都市下京区の京都経済センターで体制発表会を開き、公募していたチーム名を「京都カグヤライズ」と決定したことや、京都出身の小学3年生で、24日に9歳の誕生日を迎える松島美空(みく)が契約選手として加入することなどが発表された。松島は2022~23年シーズンのTリーグに出場すれば、19年2月に10歳で出場した張本美和の最年少記録を塗り替えることになる。チームの監督を兼務する池袋代表は「勝っても負けても、長く応援してもらえるチームにしたい」と抱負を語った。
池袋代表は2012年ロンドン、16年リオデジャネイロ両五輪の日本代表に分析スタッフとして携わり、18年から今年3月までTリーグ女子、日本ペイントマレッツのコーチを務めた。古里の京都を卓球を通じて盛り上げたいと京都卓球クラブを創設。自らスポンサー集めを行うなどし、Tリーグ参入にこぎつけた。「京都は卓球が盛り上がる土壌はある。5年をかけてリーグのファイナルに行けたら」とチームの目標を掲げた池袋代表は、松島については「五輪で金メダルを取れるようにサポートしたい」と話した。
卓球一家に生まれた松島は3歳のころから本格的に卓球を始め、昨年の全日本選手権バンビ(小学2年生以下)の部で優勝し、カデット(中学2年生以下)の部でも16強入りして脚光を浴びた。兄で15歳の松島輝空(そら)もTリーグ男子の木下マイスター東京に所属している。会見に登場した松島美空は「とっても緊張している」と話しながらも「Tリーグのチームに入れ、とってもうれしい。1本でも多く、1セットでも取れるように頑張りたい。(大人相手で)勝てない部分も多いが、いい勝負ができるのを多くしたい」と決意表明。対戦したい選手には、同じ左利きの石川佳純(かすみ)を挙げ、「オリンピックで金メダルを取れる選手になりたい」と将来の夢を語った。
チームにはこのほか、昨季まで日本ペイントマレッツでプレーしていたベテランのフォン・ティエンウェイ(シンガポール)とシャン・シャオナ(ドイツ)、木下アビエル神奈川のドー・ホイカン(香港)が加入する。また、竹をモチーフにしたロゴマークも発表した。学校などを訪問しての普及活動や、ファン獲得のためのクラウドファンディングも計画している。Tリーグの新シーズンは9月に開幕する。