兵庫県尼崎市の委託業者が全市民約46万人の個人情報が入ったUSBメモリーを紛失した問題で、市が23日に開いた紛失に関する記者会見で、メモリーを開くためのパスワードの桁数を明かしていたことが同日分かった。ネット上では解読につながる恐れがあるとして、市の対応を批判する声が出ている。
市によると、新型コロナウイルス対策関連の給付金支給事務の委託業者が21日、大阪府吹田市の飲食店で飲酒後にメモリーが入ったかばんを紛失。泥酔し路上で寝ていた時間帯もあるという。23日時点で情報漏洩(ろうえい)は確認されていないとしている。
メモリーにはパスワードが設定されているが、この日の会見で、記者がパスワードが解除される危険について質問。尼崎市側の担当者がこれに応じる形で桁数を明かしていた。
ツイッター上では、こうした市の対応について「ITリテラシーの足りなさを示してる」「(パスワードを解く)ヒントを発表してしまった」などと疑問視する声が相次いだ。