【サンディエゴ(米カリフォルニア州)20日(日本時間21日)=山田結軌】米大リーグ、パドレスのダルビッシュ有投手(35)がダイヤモンドバックス戦に先発。7回4安打1失点、5奪三振の好投で自身3連勝の7勝目(3敗)を挙げた。チームは4-1で勝利し、連敗を3でストップした。
■「ムキにならずに」7回1失点 幻惑する魔球とメンタル術でチームを救った。連敗を3で食い止め、ナ・リーグ西地区首位のドジャースにゲーム差なしの2位。ダルビッシュは「体が重い状態」といいながらも、7回1失点の好投で勝利に貢献した。
「自分に対してほめるとか、そういう部分は正直ない。基本的にかわして、かわしてという投球だった。とりあえず六回をゴールにして、相手に早いコンタクトをさせる。ムキにならずにやった」
立ち上がりに苦しんだ。一回に1安打3四死球と犠飛で先制を許した。要した球数は33球。「これやばいな、と。きょうは長いイニング投げないといけない」。生命線の球種、カットボールで活路を見いだす。104球中42球がカットボール。カウントが不利になっても「それまでに投げているカッターと違う変化で投げた」と工夫を凝らし、縦、横、斜めと自在に変化を操った。奪三振は5個と少なかったが、フライアウト10個、内野ゴロ6個と的を絞らせず、芯を外してバットを2本折った。
修正能力で勝利につなげた。三回終了時点で60球も最終的には7回4安打1失点、104球でまとめた。安定した投球は落ち着いたメンタルコントロールに裏打ちされる。本塁打性の大飛球に対する考え方にダル流の思考法がある。