ロシアの独立系新聞「ノーバヤ・ガゼータ」のドミトリー・ムラトフ編集長が受賞したノーベル平和賞のメダルが20日、米ニューヨークで競売にかけられた。売上金はロシアのウクライナ侵攻で国内外への避難を余儀なくされた子供らを支援する国連児童基金(ユニセフ)に寄付される。
出品したムラトフ氏は競売会場で「メダルをもう目にすることはないだろうが、この資金で恩恵を受ける人たちの未来を見たい」とあいさつした。
2014年にはノーベル医学生理学賞の受賞者が出身大学への寄付を目的にメダルを競売に出品し、当時の為替レートで約5億7千万円で落札された。
ムラトフ氏はロシアのプーチン政権に臆せず調査報道を続ける新聞の編集活動を率い、強権下での「表現の自由を守る努力」が評価され、昨年平和賞を受賞した。(共同)