ポトマック通信

悲劇の中の強靭さ

産経ニュース

銃乱射殺人や憎悪犯罪と米国の暗部を目の当たりにする事件が多い。だが、悲劇を悲劇だけに終わらせようとしない強靱(きょうじん)さがこの国にあるのも事実だ。

5月24日に小学校の児童ら21人が死亡したテキサス州ユバルディの銃乱射事件は、その10日前に黒人10人が射殺されたニューヨーク州の事件とともに、規制強化に抵抗してきた米銃社会の重い岩を動かすうねりとなっている。

筆者がユバルディを訪れたのは発生翌朝。中南米系の小さな共同体は衝撃の大きさに言葉を失った状態で、「町全体が負った心の傷を癒やす道は険しい」と教会指導者は嘆いていた。

だが、2週間後には下院の公聴会で子を失った親や医師らが「今すぐ行動を」と証言に立った。生き延びた11歳の女の子がビデオ証言し、犯人の標的にならぬよう「撃たれた同級生の血を体中に塗った」と明かした。「悲劇を政治利用するのか」との批判が共和党議員から上がったが、父親は米紙に、娘は勇敢で、変化を促す自分の役割を認識していると反論した。

上院は民主・共和両党の暫定合意にこぎつけ、実現すれば約30年ぶりという連邦レベルの銃規制法に期待が膨らむ。失われた命と遺族、生存者の勇気が無駄にならぬよう、「今度こそは」と願わずにいられない。(渡辺浩生)

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