静岡県焼津市の焼津港で水揚げされたカツオを盗んだとして、窃盗罪に問われた元焼津漁業協同組合職員、吉田稔被告(40)ら5人の初公判が20日、静岡地裁(国井恒志裁判長)で開かれ、うち4人が「間違いありません」と起訴内容を認めた。水産加工会社元代表進藤一男被告(61)は「共謀した事実はない」と否認した。
検察側は冒頭陳述で、被告らが遅くとも平成30年6月ごろまでにカツオを盗んで利益を得る計画を立てたと指摘。吉田被告が進藤被告側から現金を受け取り、トラック運転手らに分配していたと主張した。
起訴状によると、吉田被告らは共謀して令和2年8月~3年4月、焼津港で水揚げされた冷凍カツオ計約11トン(計約223万円相当)を本来必要な計量をせずにトラックに積み込み、進藤被告の会社所有と偽って盗んだとしている。