(セ・リーグ、ヤクルト8-3広島、9回戦、ヤクルト7勝1敗1分、19日、神宮)ヤクルト・石川雅規投手(42)が今季最長の7回を投げ7安打3失点で4勝目(3敗)。立ち上がりは不安定だったが尻上がりに状態を上げた。
「いい状態でバトンをつないでくれたので、一回から飛ばしていこうと思っていた。救援陣も素晴らしく、打線も援護してくれるので心強くマウンドに上がることができます」
一回にマクブルームのソロを含め4安打を集中され2失点したが、二回以降は90キロ台のカーブを織り交ぜ、ベテランらしい投球を取り戻した。神宮での勝利は91勝となり、松岡弘(ヤクルト)に並んで最多となった。
0―2の二回には野手最年長の青木が左翼席へ同点2ラン。「青木の本塁打で勇気をもらった。青木おじさん良く打ってくれますね、うれしいです」と微笑んだ。
通算181勝目(179敗)で巨人・斎藤雅樹を抜いて歴代単独34位に浮上。松岡弘が持つ球団2位の191勝まで10勝となった。「父の日」に節目の勝利を挙げた2児の父は「2人の息子にいい姿を見せることができてよかった」。目尻のしわは増えたが、その分の経験値が石川を支えている。(横山尚杜)
★粋な計らい 「日本生命セ・パ交流戦」で優勝したヤクルトの表彰式が19日、広島戦(神宮)の試合前に行われた。18試合制となった2015年以降で歴代最高勝率・778(14勝4敗)を記録。高津監督がトロフィー、選手会長の小川が賞金3000万円の目録を受け取った。
指揮官と球団の粋な計らいが隠されていた。通常のセレモニーが試合開始約10分前に行われるところ、この日は約30分前から。高津監督が登板前にブルペン投球を行う石川にも参加させたいと要望し、球団側もタイムスケジュールを調整するなど全面的にバックアップ。選手全員での記念撮影が実現した。
また打率・351、6本塁打、13打点で最優秀選手賞(MVP)に輝いた村上には賞金200万円の目録と花束などが贈られた。