ドラフトで「タコやイカから…」 株主の強すぎるタイガース愛

産経ニュース
阪急阪神HDの株主総会会場に向かう株主ら=15日、大阪市北区(林俊志撮影)
阪急阪神HDの株主総会会場に向かう株主ら=15日、大阪市北区(林俊志撮影)

プロ野球阪神の熱烈なファンである株主から、球団運営に関する批判や手厳しい質問が飛ぶことで知られる阪急阪神ホールディングス(HD)の株主総会。交流戦を終えて20もの貯金を積み上げ、首位を快走していた昨季は異例の無風だったが、15日に大阪市内で開かれた株主総会では、キャンプイン前日に異例の退任表明をした矢野監督への不満が噴出した。過去には、阪神電鉄の急行車両が基調とするオレンジ色が宿敵・巨人を連想させるとして「(車体の)色を変えることはできないか」との要望が出たことも。株主のタイガース愛の深さを物語る〝珍質問〟を振り返る。

「イカ焼きは?」

第184回となった今年の定時株主総会。516人の株主が出席し、9人から計18の質問が飛んだ。

タイガースに関する最初の質問は、阪神百貨店梅田本店(大阪市北区)名物の「イカ焼き」が甲子園球場で販売されるのかどうか。2019年にある株主が球場内での販売を求めた経緯があり、それを踏まえたものだ。

阪神電鉄取締役スポーツ・エンタテインメント事業本部長で球団の谷本修オーナー代行は、過去に西宮の商業施設で冷凍イカ焼きを販売した例を挙げ「あまりご好評いただけなかった」と説明。そのうえで「毎年メニューは見直している。検討していきますが、今のところそういった結論に至っていない」と理解を求めた。

別の株主は、キャンプイン前日に今季限りでの退任を表明した矢野監督に怒りの矛先を向けた。前祝いを意味する「予祝(よしゅく)」と題し、選手たちの手で3度宙を舞った指揮官に「あんな自分勝手な人おらんでしょ。胴上げしよった。予祝? あれなんや!」

これに対し、谷本オーナー代行は「移籍してきた選手を除いて、優勝経験のある選手はいない。17年ぶりの優勝を目指して新しい事業をやっている。金本前監督から矢野監督になり、芽が出るのかなというところにきている。そのプロジェクトを2022年で完結したいという矢野監督の熱い思いを受け止めた」などと述べた。

電車の色に異議

阪急阪神HDの株主総会で、タイガースについてこれほど注目が集まるようになったのは2000年代半ばから。09年は序盤からBクラスに沈み、新外国人のメンチも2軍調整中だったこともあり、「新外国人が去年もダメで、今年はもっとダメ。新人を含めてどんなポイントでやっているのか。訳が分からん。ハズレばかりということをどう考えているのか」と厳しい声が上がった。

フリーエージェント(FA)で獲得した城島、小林宏が不振を極めた12年は、「給料が高いだけです。不良債権を抱えているだけとしか思えない」と怒った株主が「皆さん、そう思いますよね、ね?」と会場に同意を求めると拍手がわき起こった。

17年は阪神電鉄の急行電車の車体カラーに〝異議〟を唱える声が。永遠のライバル、巨人を連想させるオレンジ色への拒否反応から「名前も言いたくないあの球団の色を変えることはできないか」と注文が飛んだが、電鉄側は「現状のままいきたい」と冷静に返した。

球団のドラフト戦略が批判を浴びたのは19年。「他球団のスカウトは腹を抱えて笑っている。ドラフトで笑いをとる必要はない。回転ずしに例えると、大トロやウニに手を出さず、タコやイカから取っている印象だ」と手厳しかった。

ただ、昨年は株主総会の時点で貯金20。2位巨人に7ゲーム差をつけて首位を快走していたこともあり、球団に関する質問は珍しく出なかった。

今年の総会で球団関連の質問に対応した谷本氏は、報道陣の取材に「タイガースや甲子園球場への愛情をものすごく感じる。本当にありがたく思っています」と株主への感謝を口にした。(大石豊佳)

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