女子ゴルフのニチレイ・レディース最終日は、西村優菜(ゆな)が6バーディー、ボギーなしの66で通算17アンダーの199とし、今季初勝利となるツアー通算5勝目を挙げた。
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完璧だった。「3日間、ノーボギーでのラウンドは初めて。そこはすごくうれしいです」と西村が満面の笑みを浮かべた。
17個のバーディーを奪って、17アンダーはトーナメントレコード。記録が残る1990年以降、史上12人目の〝ノーボギー優勝〟である。
5年ぶりの優勝を狙う森田、新人の佐藤心と通算11アンダーで並び、迎えた最終日最終組。西村には余裕があった。4番(パー3)、森田が10メートル以上のパットを沈め、バーディーを奪うと思わず「ナイス!」と賛辞を贈った。そして自身も4メートルのバーディーパットを入れ返す。途中、最大2打のリードを許したが「焦りはなかった」と自分を信じた。
時が来た。15番(パー4)、1打リードの森田が2打目をグリーンオーバーし、3打目もミスしてボギー。西村は2打目を7メートルに付けバーディーで一気に逆転した。コロナ禍で3年ぶりの有観客となった今大会。2年前プロ入りした西村にとって「こんなに大勢のギャラリー前は初めて」と17、18番も感謝の連続バーディーで締めた。
昨年5月の母の日に、ワールド・サロンパス・カップで優勝。父の武彦さんから「俺にはないんかい」と催促された。父の日の優勝で恩返しできた。(清水満)