キャリアは「積む」ではなく「寄ってくる」 CEOに転身の元受付嬢が伝えたい生き方のヒント

SankeiBiz

92回にわたったこの連載も、今回が最後になります。この連載を始めた当時は、約5年も続けさせていただけるなんて思ってもいませんでした。私は、受付嬢というキャリア(経験・経歴)を経て起業したわけですが、執筆のご依頼をいただいた時、「珍しいキャリアチェンジの経験をもとに、独自の視点で展開してもらいたい」とお声がけをいただきました。そこで最終回は、どんなビジネスパーソンにも関わりがある「キャリア」について書いてみたいと思います。

「キャリア」と聞くと、「転職市場での評価に直結する」というイメージから、焦りや苦手意識を抱く人もいるかもしれません。キャリアを戦略的に形成していくことも大事かもしれませんが、キャリアはそもそも、自助努力だけで築けるものではないと私は思っています。これからお伝えすることが、みなさんのビジネスパーソンとしてのキャリア形成のヒントになったらうれしいです。


「選手寿命」が迫ってきて初めてキャリアについて考えた

どの企業も現状、受付に「若い女性」を求める風潮があり、そのため受付嬢は「選手生命が短い職業」といえる。筆者が自身のキャリアにきちんと向き合ったのは“選手寿命”が迫ってきた32歳のタイミングだった(画像はイメージです/Getty Images)
どの企業も現状、受付に「若い女性」を求める風潮があり、そのため受付嬢は「選手生命が短い職業」といえる。筆者が自身のキャリアにきちんと向き合ったのは“選手寿命”が迫ってきた32歳のタイミングだった(画像はイメージです/Getty Images)

私自身、初めてキャリアという言葉に触れたのは、大学生の就活のタイミングでした。日本はキャリアについて考える頻度や機会が少ないように思います。大学生の時はキャリアについて「考える」というよりは、「そもそもキャリアってなんだろう?」と、まだ自分事として考えられるほどの知識がありませんでした。

そのため、自分のキャリア形成について真剣に向き合ったのは、受付嬢の“選手寿命”が迫ってきた32歳のタイミングでした。そろそろ手放さなくてはいけない受付の仕事の次に、自分は何をやるべきだろう? と考えたのです。

起業した今の立場で思うことは、キャリア形成というのは、日々向き合い、考えていくべき事柄だということです。旅行のように行き当たりばったりでも楽しめるモノではなく、しっかりと計画的に進めるからこそ、充実すると思います。社会に出て、働き続ける以上は常に考えながら過ごすべきではないでしょうか。


キャリアは「積む」ものではなく「ついてくる」もの

私が、キャリアを考える上で大切にしていることは主に2点です。

1点目は、今のキャリアは自分だけの努力で得られたモノではないと考えること。2点目は、常に社会に育ててもらったことを意識し、社会を構成している一人であることを忘れないことです。「謙虚な気持ち」ともいえるでしょうか。

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