【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)14日(日本時間15日)=丹羽美佳子通信員】米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(27)の代理人と球団が契約延長交渉を本格化させていることが分かった。2023年オフにフリーエージェントとなる二刀流について、現地スポーツメディア「ジ・アスレチック」では年俸平均で史上最高額の4330万ドル(約58億4500万円)超となる可能性も報じられた。この日はドジャース戦に「3番・DH」で出場し、今季最長となる9試合連続安打を放つなど、4打数2安打だった。
エンゼルスとドジャース。本拠地が高速道路でつながっていることから「フリーウエー・シリーズ」と呼ばれ、5万1013人が訪れたライバル対決を最後に盛り上げたのは大谷だった。
0-2で迎えた九回1死一塁で守護神、キンブレルから右中間二塁打。後続が倒れて、チームは負けたが、ネビン監督代行は「翔平の一打でダッグアウトの雰囲気が変わった」と振り返った。
四回に右前打で出塁し、今季最長の9試合連続安打。最近9試合で35打数13安打(打率・371)、2本塁打と調子を上げてきた。一方で昨季終了後から話題に上がっていた、契約延長交渉が今春のキャンプ終盤に水面下でスタートしていたことが明らかになった。
米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」によると、「エンゼルスは大谷と再契約をするには、年平均で史上最高額を上回る必要があることを理解していることを伝えた。ただ、その時点では正式な長期契約をオファーすることには消極的で、話はそれ以上進展しなかった」という。
昨年2月に2年850万ドル(約11億5000万円)で契約した27歳は今オフが年俸調停の最終年。順調に進めば、来オフにFAとなり、全球団と交渉できる。2017年オフに日本ハムからメジャー移籍を目指した際はドジャース、ジャイアンツ、カブスなど7球団と面談したが、昨季のア・リーグMVP獲得で、もはや全国区となった。残留を求めるエ軍は今オフ、もしくは来季開幕前に新契約を結べるかが焦点となる。