中国国家統計局は10日、5月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比で2・1%上昇したと発表した。上昇率は前月から横ばいだった。統計局は新型コロナウイルスの感染防止対策が進み、供給が安定したと強調した。ただ食品や燃料の値上がりは目立っており、物価上昇圧力は続きそうだ。
中国では最大の経済都市、上海市のロックダウン(都市封鎖)は解かれたものの、物流への悪影響は残っている。
同時に発表した5月の工業品卸売物価指数(PPI)は前年同月比で6・4%上昇した。上昇率は前月から1・6ポイント下がり、7カ月連続で縮小した。重点産業を中心にサプライチェーン(供給網)が安定したとしている。一方で、ウクライナ危機などを背景に国際的な原材料価格の高騰は続いており、石炭などのエネルギーや金属加工関連は依然として高い水準で値上がりしている。(共同)