【ソウル=時吉達也】北朝鮮の朝鮮中央通信は9日、朝鮮労働党の重要政策を決める党中央委員会総会が8日に始まったと報じた。金正恩(キム・ジョンウン)総書記が司会者として出席し、「議題の討議に入った」としている。総会開催は昨年12月以来約半年ぶりで、数日間続く見通し。
日米韓は北朝鮮が7回目の核実験の準備を完了したとして警戒を強めており、会期中に正恩氏が核・ミサイル開発や外交方針について言及するか注目される。
党政治局は招集目的について「一連の重要問題を討議、決定する」と説明。400万人超が発熱したと公表している新型コロナウイルス対策なども議題に上るとみられる。初日の内容は伝えられていない。
党中央委総会は、党規約で年に1回以上招集されると規定。2018年4月に核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験の中止を決定し、米国との「対話」路線を鮮明にしたほか、米朝交渉決裂後の19年12月には正恩氏が「新たな戦略兵器」の登場を予告する発言をした。
一方、昨年12月の前回総会では対米政策や核・ミサイル開発について具体的な公表はなかった。