児童8人が死亡、教員を含む15人が重軽傷を負った大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)の児童殺傷事件は8日、発生から21年となった。同小では犠牲者を追悼する式典「祈りと誓いの集い」が開かれ、遺族や教職員、在校生らが学校の安全を誓い、事件を風化させない決意を新たにした。
式典に先立ち、全校児童を対象に「安全科」の授業を実施。事件後に進んだ同小の安全対策を学び、当たり前に過ごせる日々のありがたさを実感した。
式典では、発生時刻の午前10時10分すぎ、亡くなった8人の名前が刻まれたモニュメント「祈りと誓いの塔」の8つの鐘が鳴らされ、児童や遺族らオンライン参加を含む約770人が黙禱(もくとう)をささげた。
当時6年の担任だった真田巧校長(54)はあいさつで「学校安全の重要性を発信し、子供を守る取り組みが前進するきっかけになれば」と述べた。代表の6年児童は「8人の大切な思いを決して忘れることなく、未来に語り継いでいく」と誓った。