対象選手は各球団が選ぶが、2人以上は出すことになっている。森事務局長は「必ず各球団、誰かが出て、誰かが入る設計にはなっている。2人以上出す球団もあれば、2人だけというところもあると思う」と話した。
供出する選手を球団が任意に選べることなどを理由に「要らない選手の押し付け合いになる」などと選手の間でも不評だったが、この問題点はクリアできるのか。
これは米大リーグで協約第5条に記されていることから「ルール5ドラフト」と呼ばれる制度がモデル。本家ともいえる大リーグ関係者は「MLBではルール5で獲得した選手は翌シーズン、全期間で26人のアクティブ・ロースターに登録しなければならない。だから必要な選手はドラフト(6月)の前にメジャー契約に引き上げられることも多い。日本でいうなら出場機会が増やされる状況」と指摘する。
しかし、在京球団の編成担当は「ヨソはどんなレベルの選手を出してくるのか。どんなものになるのか。全く見当もつかない。とりあえず1回目は手探りの感じになると思う」と困惑するばかり。日本プロ野球史上初めての試みは今年12月2日の保留者名簿提出後の実施が濃厚。制度を骨抜きにさせないことが肝要だ。 (片岡将)