そんな彼女に4月から新たな顔が加わった。東大のユニークな研究者や研究を紹介する有料動画配信チャンネル、AS-Lab(アスラボ)で務める案内役だ。「東大というと、それだけで敷居が高そうですが、未来の日本や世界に役立つことを目指すロマンあふれる研究が多いんです」と太鼓判を押す。
紹介する研究内容は、触感や香りを伝える映像技術、AI(人工知能)を使った魅力的なSNSの作り方など多岐にわたる。実際、この最先端技術の一部をイメージアップ戦略に生かし成果を上げた食品会社も出てきた。「企業戦略や人材育成の参考になるだけでなく、何かを学びたい人全てのきっかけになれば」と目を細める。
取り組む仕事の大半は人の心に沿うのが基本とあり、早大第一文学部で心理学を学んだ経験も役立っていそう。「でもね。私自身は落ち込むことが多いし、ちょっとしたことで怒ります」と照れ笑い。自分の心の安定に心理学は役立たないようで「落ち込んだときはまず、たっぷり寝ますね。あとは愛犬と過ごしたり、ピラティスで体を動かしたり、友達とのおしゃべりで解消しています」と打ち明けた。
会社員の夫も早大で心理学を学んだ同級生。今年10月で結婚20周年を迎えるが、「夫が靴下を脱ぎっぱなしにしたりとかすると、小言を言うこともありますよ。でも、なるべく『ポイント、ダウン!』とかちょっとふざけてお互い、やんわり言うようにしています」と夫婦円満の小さなコツも明かした。
2019年12月から1年間、体調を崩し仕事を休んだ時期もあったが、「ご覧のとおり、すっかり元気になりました。これからもマイペースで、ゆっくりやっていきたい」とほほ笑んだ。軽やかで明るく、受け身だが思慮深い。
「顔パンツ」と呼ばれるほどコロナ禍で定着したマスク着用。半面、誰しも人の心の内を見通すのはなかなか難しい状況だが、ちょっとした気遣いの大切さを八木から教えられた思いだった。
★最近は佐々木朗希が推しメン 八木はこれまで好きなプロ野球球団はなかったが、最近気になるのは完全試合達成で注目を浴びるロッテの佐々木朗希投手(20)だという。土曜の朝にニッポン放送で生番組を持っている関係上、「最近は毎週金曜に投げることの多い佐々木くんは話題にしやすいんです」と本音を明かす。とはいえ、3日の巨人戦にも先発した佐々木に対し「新人の頃より顔も自信にあふれて頼もしい。彼の成長を見守るのも趣味の一つにしたい」と母性本能をくすぐられているようだ。
■八木亜希子(やぎ・あきこ)1965(昭和40)年6月24日生まれ、56歳。神奈川県出身。早大を卒業後の88年、フジテレビ入社。同期アナの現タレント、河野景子(57)、故有賀さつきさん(享年52)とともに「花の3人娘」としてブームを起こした。「めざましテレビ」や「BSフジLIVE プライムニュース」のほか、バラエティーなど幅広く担当した後の2000年3月に退社し、フリーとなった。01年公開の映画「みんなのいえ」ではヒロインに。翌02年に結婚。趣味は映画、舞台鑑賞など。