船舶検査員4年で1割削減 検査機関「人員不足」

産経ニュース
つり上げられた観光船「KAZU Ⅰ」の船底に確認された亀裂のような損傷=1日、北海道網走市
つり上げられた観光船「KAZU Ⅰ」の船底に確認された亀裂のような損傷=1日、北海道網走市

北海道・知床半島沖の観光船「KAZU I(カズ・ワン)」沈没事故で、事故前に検査を実施した日本小型船舶検査機構(JCI)が、4年間で約1割の船舶検査員を削減していたことが4日、関係者への取材で分かった。検査がおざなりだとの指摘もあり、国土交通省は検査体制の見直しに着手しているが、検査人員の不足が懸念される中、検査機関自らが人員を減らしていたことが明らかになった。

関係者によると、国の船舶検査を代行するJCIの常勤検査員は平成30年4月時点で152人だったが、検査対象の船舶数や検査手数料収入が減少したことを理由に、4年間で全体の約1割に当たる14人の検査員を削減したという。国交省によると、今年4月現在、約30万隻の小型船舶を138人で検査している。

東海大の山田吉彦教授(海上安全保障)は「検査する人員が圧倒的に足りておらず、脆弱な検査体制の中での人員削減は問題だ」と指摘。JCIは産経新聞の取材に「業務量との兼ね合いを見て人員の適正化を図った」としている。

JCIを巡っては、沈没事故の3日前に行った船舶検査で、船長の「つながる」との申告をうのみにし、通信手段を衛星電話から携帯電話に変更。実際は航路の大半が圏外だったのに、つながるかどうか確認せずに通信手段として認めるなど、チェック体制の甘さが指摘されている。

船舶検査「もうからない」

観光船沈没事故では、運航会社の杜撰な安全管理を見逃してきた甘いチェック体制が問題視された。背景に人員不足が指摘されていたが、検査機関自ら人員を減らしていた。検査手数料収入などの減少に即した「人員の適正化」とされるが、専門家は検査の質と実効性の維持に疑義が生じかねないと危惧している。

「今の手数料だと、船舶検査はもうからないと聞いている」。国土交通省のある幹部が打ち明ける。国の船舶検査を代行する日本小型船舶検査機構(JCI)は昭和49年の設立以来、業務収入の多くを検査手数料に頼ってきた。

日本海洋レジャー安全・振興協会によると、小型船舶の操縦士免許を取得する人は、新型コロナウイルス感染拡大に伴うアウトドアブームを背景に増加している。ただ、JCIの集計では、検査対象の小型船舶は平成23年度の38万519隻から令和2年度は31万8736隻と減少傾向にある。

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