使い捨てコンタクト容器、再利用進む シードが回収システム 参加企業も増加

産経ニュース
前田建設工業の本店内に設置されたブリスターの回収ボックス=東京都千代田区(前田建設工業提供)
前田建設工業の本店内に設置されたブリスターの回収ボックス=東京都千代田区(前田建設工業提供)

シードが始めた使い捨てコンタクトレンズのプラスチック容器「ブリスター」を回収・再資源化する取り組みが注目されている。プラスチックごみが海洋に流れ込み、生態系や漁業に深刻な悪影響を引き起こしていることから、廃プラスチック対策は必須となっている。こうした中、回収ボックスの場所も取らないシードの取り組みは、参加しやすく身近な海洋保全活動として評価され、参加企業が増えている。

シードは、プラスチックごみによる海洋汚染問題が世界的に大きく取り上げられたのを受け、平成29年にリサイクルシステム「ドックス」の開発に着手。取引があった各種リサイクルを手掛けるダイトク(大阪府摂津市)と、同社の埼玉県内の工場で研究を始めた。

プラスチックごみはアルミ片、コンタクトレンズのかけらなど、いろいろなものが混ざった状態だが、リサイクルをするためには、「それぞれの素材を確実に分離しなければならない」(ダイトク担当者)。そこで、両社は、センサーを使って判別した後、エアジェットで選別する光学式だけでなく、遠心力を使った方式も用いることで、99%以上という高精度で素材を分離することに成功した。

システム完成に合わせ、シードは廃プラスチックリサイクルに本腰を入れ、使用済みブリスターの回収・再資源化プロジェクト「BLUE SEED PROJECT」も令和元年6月に開始した。同プロジェクトでは他社製ブリスターも回収する。

シードとダイトクが共同開発した廃プラスチックリサイクルシステム「ドックス」=埼玉県加須市のダイトク埼玉工場内(シード提供)
シードとダイトクが共同開発した廃プラスチックリサイクルシステム「ドックス」=埼玉県加須市のダイトク埼玉工場内(シード提供)

コンタクトレンズは高度管理医療機器に該当することから容器のブリスターにも、素材として不純物などが含まれないポリプロピレンが使用される。高品質でリサイクルに適しており、再生原料は需要が高まる物流パレットをつくるメーカーなどに販売する。プラスチックパレットは、破損しても再度パレットにリサイクルできるという。売り上げは海洋保全活動を手掛ける一般社団法人のJEAN(ジーン、東京都国分寺市)に全額寄付する。

ブリスターは1個当たり1グラム程度しかない小さな容器で、回収量はスタート時の元年度で409キログラム。それが、2年度には1035キログラム、3年度は1518キログラムと順調に拡大している。

プロジェクトに参加し、社内に回収ボックスを設置する前田建設工業では「身近にできる廃プラスチックリサイクルであり、意識を高める上でいい。飯田橋(東京都千代田区)の本店に限って設置していたが、自発的に置いた事業所も出ている」と話す。

今年度からはヤマト運輸が参加し、回収ボックスを無料で運ぶ。「送料の負担がなくなったことで、現在計約200カ所の回収拠点を大きく増やせそうだ」(シード広報・SDGs推進室)という。当初4社だった参加企業は5月末時点で15社まで増えている。

一連の取り組みは3月、埼玉県が創設した環境保全や環境学習、環境関連の社会貢献活動などを行う個人や企業を表彰する「彩の国埼玉環境大賞」で、事業者部門の大賞を受賞した。シードは日本で初めてコンタクトレンズの研究を行った「東京コンタクトレンズ研究所」を母体とする業界大手。老舗コンタクトレンズメーカーが展開するプロジェクトのさらなる拡大への期待は大きい。(青山博美)

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