襲名披露会見にのぞむ市川海老蔵さん(右)、堀越勸玄君=2020年2月7日、東京都千代田区(蔵賢斗撮影)ついに令和の「市川團十郎」が誕生する。今年11、12月の歌舞伎座の襲名披露公演で、市川海老蔵さん(44)が「十三代目市川團十郎白猿(はくえん)」となり、長男の堀越勸玄(かんげん)君(9)が「市川新之助」の八代目を襲名する。松竹が5月31日、発表した。
市川團十郎家は代々、「江戸随市川」とたたえられてきた、江戸歌舞伎を代表する特別な存在。芝居では真っ赤な隈取りで悪者たちを蹴散らし、観客をにらみつければ邪気も吹っ飛び、風邪まで治る—とされるのだから。
襲名披露会見を終えた堀越勸玄君。右は市川海老蔵さん=2020年2月7日、東京都千代田区(蔵賢斗撮影)昨年の東京五輪の開会式で、海老蔵さんが成田屋(海老蔵さんの屋号)のお家芸「歌舞伎十八番」の「暫」の扮装(ふんそう)で登場したのも、世界に渦舞くコロナ禍を退散させる、超人的パワーを期待してのことだ。
5歳で初お目見えし、七代目新之助を経て、常に注目を集めてきた海老蔵さん。今回の襲名で9年9カ月ぶりに團十郎が、江戸の舞台に立つ。
初の会見に臨んだ堀越勸玄君(左)と、市川海老蔵さん。11代目市川團十郎の50年祭として上演された「吉例顔見世大歌舞伎」の製作発表で=2015年10月5日、東京都千代田区(寺河内美奈撮影)2017年の「七月大歌舞伎」公演に先立ち、宙乗り安全祈願の修祓式に臨む市川海老蔵さんと、堀越勸玄くん=2017年6月29日、東京都中央区(蔵賢斗撮影)大阪・道頓堀川の船上で口上を述べる市川海老蔵さん(中央)と、長男の堀越勸玄君(左)、長女の市川ぼたんさん(右)=2020年11月3日、大阪市中央区(永田直也撮影)父である12代目市川團十郎さん(右)と市川新之助時代の海老蔵さん=1995年9月、東京・目黒の自宅5歳当時の海老蔵さん=1983年1月