大分県教育委員会は27日、国東(くにさき)市の県立国東高に「宇宙に関するコース(仮称)」を令和6年度に新設すると発表した。大分空港(同市)を小型衛星の打ち上げ拠点とする「宇宙港」計画が進む中、宇宙産業に携わる人材育成を目指す。公立高の宇宙専門コースの設置は全国的にも珍しい。
県教委によるとコースは普通科に設置し、全国から生徒を募集する。5年秋までに具体的なカリキュラムを検討する。大学や企業と連携し、外部講師の授業も想定。担当者は「空港からわずか10分の距離にある(同校の)強みを生かし、生徒を呼び込みたい」と話した。
大分空港では、複数の米企業が、ジャンボジェット機を使った人工衛星打ち上げや、宇宙ステーションに物資を輸送する「宇宙往還機」の着陸を計画している。地元では関連企業の集積にも期待が高まっている。
民間ロケット発射場の建設が進められている和歌山県串本町の県立串本古座高も、宇宙専門コースの新設を計画している。