別の候補急浮上も
汪氏は13年、李克強氏のもとで副首相に抜擢(ばってき)された人物で、今年3月の人民政治協商会議(政協)では、「思想、政治、行動において習同志を核心とする党中央と高度に一致しなければならない」と強調していた。
李強氏は、来年首相を退く予定の李克強氏の後任として有力視される。党大会での昇格が注目される一方、経済活動まで厳しく制限した上海市のロックダウンで批判の矢面に立たされている。
宮崎氏は「習氏はこれまで、ナンバー2になりそうな人物をことごとく弱体化させてきた。そのため、実力ある人物が見当たらない。汪氏は親米だが、多くの派閥から反対が出にくい人物といえる。李強氏は側近として習路線を継ぐ人物といえる。政治局員以上の人物から、今後有力候補が急浮上する可能性も十分にある」と指摘した。
出身地 主な学歴 過去の主な経歴
李克強首相(66) 安徽省定遠県 北京大卒 河南省党委員会書記、国務院副総理
汪洋政協主席(67) 安徽省宿州市 中央党校大卒 広東省党委員会書記、国務院副総理
李強上海市党委員会書記(62) 浙江省瑞安市 浙江農業大
(現淅江大)卒 江蘇省党委員会書記、浙江省党委員会副書記・省長