兵庫県明石市の大蔵海岸で平成13年12月、人工砂浜が陥没した事故で生き埋めとなった金月(きんげつ)美帆ちゃん=事故当時(4)=が死亡してから20年となる26日、同市の泉房穂市長や市幹部ら計10人が追悼のため事故現場で献花した。
泉市長らは午前9時ごろ、事故現場の砂浜に設けられた献花台に花束を置き、膝をついて手を合わせ冥福を祈った。市長は取材に「亡くなられて今日が20年。改めて市長としての責任の重さを感じている」と話した。
事故は13年12月30日昼に発生。東京から父親の実家に家族と帰省していた美帆ちゃんが砂浜を散歩中に陥没に巻き込まれた。意識不明となった美帆ちゃんは14年5月26日、低酸素性虚血性脳障害で5歳で死亡した。当時の国や市の管理担当者計4人が業務上過失致死罪に問われ、有罪が確定した。
同市では陥没事故の前の13年7月、市主催の花火大会で、会場と駅を結ぶ歩道橋に見物客が集中して転倒し11人が死亡する事故があった。
泉市長はこの事故にも触れ、「市民の命に関わることであれば、ベストを尽くす」と述べ、安全対策に取り組む考えを示した。