米議会予算局(CBO)は25日公表した財政見通しで、2022会計年度(21年10月~22年9月)の連邦政府の財政赤字額が1兆360億ドル(約131兆6千億円)になると予測した。新型コロナウイルスのワクチン普及で関連予算が縮小したことなどが影響し、21年度から約1兆7千億ドル減少。感染拡大前の19年と同水準となった。
ホワイトハウスは21年度からの赤字の減少幅が過去最大だったとし「政権が(新型コロナに)的確に対応した結果、緊急対策を終了させ、経済回復で歳入を増やすことができた」と強調。一方、CBOは「赤字は歴史的な基準から見て大きく、今後10年間はおおむね増加する」と指摘した。
見通しによると、23年度の赤字額も9840億ドルと減少するものの、その後は増加傾向で32年度には2兆2530億ドルに上るとした。22年度の債務の対国内総生産(GDP)比は97・9%とした。(共同)