セ・リーグ最下位低迷中の矢野阪神が交流戦開幕となった24日の楽天戦(甲子園)で、絶対的エースの田中将大投手(33)から〝虎の子〟の1点をもぎ取って零封勝利。交流戦好発進とともに今季2度目の3連勝もマークした。
この日は西勇輝投手(31)ら5投手が必死の無失点リレーでしのいだが、最大の殊勲者は不振&故障に悩まされてきた昨年の4番・大山悠輔内野手(27)だ。6回の左翼守備でフェンス激突の好プレーを演じ、失点を阻止すれば、その裏に難攻不落のマー君から値千金の決勝タイムリーを放った。
「何としても点を取りたい展開だったので食らいついていった。その前にいいプレー(守備での好捕)が出たのでその勢いのままいきました」。そんな大山に矢野燿大監督(53)は「外野が主になっても違和感なくというか、あのプレーで流れがこっちにきた」と感謝することしきりだった。
今季の大山は開幕4番を2年目の佐藤輝明内野手(23)に奪われ、打順は屈辱の7番でスタート。2年連続20発超えの元4番もシーズンに入って不振も目立ち、後輩の佐藤輝が結果を出している際は「三塁も4番も奪われましたわ」と井上ヘッドコーチら首脳陣に自虐的にこぼすこともあったという。