首都直下想定

インフラ被害、一部で復旧長期化 避難生活に支障

産経ニュース
首都直下地震の大きな被害が想定されるエリア=24日午後、東京都大田区(岩崎叶汰撮影)
首都直下地震の大きな被害が想定されるエリア=24日午後、東京都大田区(岩崎叶汰撮影)

東京都の新たな被害想定では、通信や電力、ガス、水道などインフラへの影響も見積もられた。水道やガスは復旧に3~6週間かかり、避難生活や復旧作業への支障は避けられない。各事業者は、東日本大震災など大規模災害の経験を踏まえた対策を進めている。

通信

平成24年の想定時と比べ、様変わりしたのが通信手段だ。都内の固定電話加入数は22年度の約327万件から令和2年度に約149万件と半減。一方、携帯電話の契約数は2年度に6224万件に上り、平成22年度から3倍超に急増した。スマートフォンの保有世帯率も9割を超える。

都の想定では停電や通信ケーブルの被害で音声通話が困難となり、不通エリアも生じる。23区東部の墨田、江東、荒川、足立、江戸川や南部の大田、品川、世田谷で障害が発生する可能性が高く、他の地域でも通信の過集中によるトラブルが見込まれるという。

スマホを含む携帯電話は安否確認や救助要請、情報収集などに利用され、被災者の命綱となっており、今回の被害想定に関わった専門家の一人は「複数の通信手段を確保しておくことが望ましい」とする。

総務省や通信事業者は、緊急時の対応や復旧の迅速化といった備えを強化。基地局に停電を前提に発電機やバッテリーを用意するほか、車載型など移動式基地局でもカバーする。複線化や衛星の利用などで局間の断絶にも備える。

東日本大震災後、最大で半径7キロをカバーできる大ゾーン基地局の整備も進み、NTTドコモは非常時のみ稼働する施設を都内6カ所に設けた。ドコモやソフトバンクはネットワーク維持に欠かせない監視施設を分散させ、KDDIも昨秋に都内と大阪府内の拠点機能を完全二重化した。

電力

震度6弱以上のエリアでは、建物倒壊や液状化に伴う電柱の傾斜、火災による配電線など送電網への被害で、都内全域の供給先のうち最大11・9%で停電する。復旧完了は約4日後が見込まれる。

影響が広範囲に及ぶのが都心南部直下地震だ。墨田区(42%)を筆頭に、9区で停電率が20%を超える。多摩地域では想定の4パターンともにおおむね10%以下と影響は限定的だ。

ただ、発電所や変電所など拠点施設の被災は評価に含まれておらず、被害状況次第で復旧までが長期化する可能性もあるという。

東京電力など事業者は復旧作業に混乱が生じた令和元年の台風15号を教訓に、機器やマニュアルなどの標準化を進める。停電時に稼働する電源車の位置情報をリアルタイムで集約し、効果的な配置につなげるシステムも開発。通信など業界間の連携も強化する。

ガス

都心南部直下地震では墨田、江東両区、立川断層帯地震では国立市全域でガス供給が停止すると想定。震源域で異なるが、大田、足立両区や三鷹、立川両市でも広範囲で影響が生じる。

都市ガスは揺れに応じて安全装置が作動し、ブロック単位で供給が自動的に止まる。家庭ごとに漏洩(ろうえい)の確認などが必要になるため、都の想定では復旧までに約6週間と長期間かかる。東京ガスはブロックの細分化で被害エリアを減らし、遠隔操作による再稼働で復旧の迅速化を目指す。

上下水道

取水施設や浄水場の被災により、23区内で最大34・1%、多摩地区で最大19・5%が断水し、下水管は都内全域で最大4・3%が損傷するとした。上水道は復旧までに約17日間、下水道の処理能力回復には約3週間が必要と見込んだ。

首都直下地震で死者6100人、建物被害19万棟 東京都、被害想定10年ぶり公表

都心南部直下地震の区市町村別被害想定

多摩東部直下地震の区市町村別被害想定


  1. 中露〝蜜月崩壊〟習主席がプーチン氏見捨てた!? 「ロシアの敗北は時間の問題」中国元大使が発言 インドの浮上で変わる世界の勢力図

  2. 薬物所持で逮捕…沢尻エリカの身を滅ぼした「ドラッグとセックス」 ささやかれ続けた疑惑、2009年の契約解除も…

  3. 【許さない 未解決事件のいま】(3)ポツンと一軒家の惨劇 私的懸賞で解決願う長男 茨城高齢夫婦殺害

  4. きっかけはウエディングドレス 入籍1カ月半の元教諭はなぜ新妻を殺害したのか

  5. 内田理央のおっぱい写真にファン大興奮「一瞬ビビった」「萌え死んだ」