セ・リーグ2位の巨人は交流戦開幕戦となったオリックス1回戦(東京ドーム)に4―2で勝利。原辰徳監督(63)がプロ野球歴代10位となる監督通算1181勝目(904敗86分け)を挙げ、中日、阪神、楽天で監督を務めた星野仙一(故人)に並んだ。試合は同点の八回にアダム・ウォーカー外野手(30)の左前適時打で勝ち越し、連敗を2で止めた。
二ゴロ併殺打で勝利が決まると、原監督はグラウンドをにらみつけるような勝負師の顔から、いつもの優しい表情に戻った。監督16年目で〝闘将〟に並ぶ通算1181勝。長期政権の少ない現代のプロ野球で達成した記録にも、謙虚に向き合った。
「(星野さんは)尊敬する指導者、先輩、人間であった。3球団に渡って(監督を)やられた。僕が並ぶに値するものではないよ。今のところは突っ走っているだけ。新米の1年生のつもり」
七回に2点リードを追いつかれると、持ち前の積極采配で攻めた。小刻みな継投に代走、中島や丸にも犠打やヒットエンドランを指示。勝負どころと読めば迷わず動き、相手を後手に回らせた。
八回には送球難に目をつむり、左翼で起用を続けるウォーカーが決勝打。2018年に死去した星野仙一さんが監督17年間で重ねた白星に並んだ。