首都直下想定

10年間で被害3~4割減 耐震化・不燃化推進でさらに軽減へ

産経ニュース
首都直下地震の大きな被害が想定される範囲=24日午後、東京都大田区(岩崎叶汰撮影)
首都直下地震の大きな被害が想定される範囲=24日午後、東京都大田区(岩崎叶汰撮影)

東京都は25日、首都直下地震の被害想定を10年ぶりに見直し、報告書を公表した。今回と平成24年の想定で人的・物的被害の最大値を比べた場合、軒並み3~4割の大幅な減少がみられた。10年間で住宅の耐震化や不燃化などの取り組みが進んだことが好転要因で、今後の対策推進でさらに軽減効果が見込めるとの推計も示された。専門家は「着実に災害対策は進んだが、安心ということはない」と警戒を呼び掛けている。

それぞれ最大規模の被害が想定される今回の「都心南部直下地震」と平成24年の「東京湾北部地震」では地震のタイプなどが異なるが、被害想定に大きな影響はなかったという。

2つの地震を比較すると、死者は9641人から6148人と36%減、負傷者は14万7611人から9万3435人と37%減。建物被害は30万4300棟から19万4431棟と36%減る計算になる。

背景には住宅の建て替えや耐震補強、火災対策の進展がある。10年間で都内の耐震化率は81%から92%に上昇し、倒壊や火災リスクの高い「木造住宅密集地域」の面積はほぼ半分に縮小。道路の拡幅や公園整備などにより、街の燃えにくさを示す「不燃領域率」は23区で72%に上り、延焼による焼失率がほぼゼロになる70%を上回っている。

今回の想定では、防災対策を強化した場合の被害軽減効果も推計。耐震化率100%を達成すれば、揺れに伴う死者と建物の全壊棟数はいずれも約6割減る見込み。停電復旧後の通電火災を抑制し、消火器などによる初期消火率を向上させれば、火災による死者も大幅に減らせるという。

都防災会議地震部会長の平田直・東京大名誉教授は最大死者数が阪神大震災(6434人)に匹敵することを踏まえ、「行政や民間の努力で被害想定は減ったが、決して少ない数字ではない」と強調した。

首都直下地震で死者6100人、建物被害19万棟 東京都、被害想定10年ぶり公表


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