過去5年間(平成29年~令和3年)に東京消防庁管内で、窒息や誤飲などにより医療機関に救急搬送された5歳以下の子供が5829人に上ることが、分かった。東京消防庁は「乳幼児の成長段階によって窒息や誤飲の多いものは違う。子供の成長を知り、危険性を認識して、子供を事故から守ろう」などと呼び掛けている。
東京消防庁によると、窒息や誤飲による5歳以下の搬送は、令和元年が1163人、2年が1113人で3年が1121人と、毎年千人を超えている。
過去5年間の総数を年齢別にみると、0歳が最も多く2217人を占めた。次いで、1歳(1562人)▽2歳(814人)▽3歳(593人)▽4歳(388人)▽5歳(255人)-の順。時間帯では、午後5時台から午後9時台が多く、発生場所は、住宅などの居住場所が全体の9割以上を占めていた。
窒息や誤飲に係る製品を見ると、0歳は菓子の包みやペットボトルのラベルといった「包み・袋」が最も多く492人で「たばこ」が311人と続いた。1歳は「食品・菓子」が最多の362人で、次いで「たばこ」の193人だった。
2歳は、最も多かったのが「食品・菓子」で269人で、「玩具」の176人が続いた。3~5歳も最多は「食品・菓子」の444人で、次いで「玩具」351人だった。
親の薬や漂白剤の誤飲のほか、短時間で食道などに穴が開く恐れがある「ボタン形電池」の誤飲なども確認されたという。東京消防庁などは、これらを乳幼児の手の届くところに絶対に置かないように注意を促している。