山口県阿武町が誤って振り込んだ給付金4630万円の一部を使用したとして、電子計算機使用詐欺容疑で同町福田下の無職、田口翔容疑者(24)が逮捕された事件で、花田憲彦町長が24日、給付金の回収状況について記者会見を開く。
事件を巡っては、出金先の一つの決済代行会社から3500万円余りが町の口座に振り込まれたことが23日、関係者への取材で分かった。容疑者に給付金や弁護士費用など約5115万円を求めて山口地裁萩支部に提訴している町は「係争中のため、お答えは控える」とコメントした。
容疑者の代理人弁護士によると、容疑者は19日までに34回にわたり計約4633万円を出金。主な出金先は国内の決済代行会社3社で、このうち27回の計約3592万円が1社に集中していた。関係者によると、この会社から町の口座に3500万円余りが振り込まれていた。