知床観光船事故1カ月 花手向け鎮魂の祈り

産経ニュース
北海道斜里町内の献花台で手を合わせる国交省の中山展宏副大臣(左)と馬場隆町長=23日午前(代表撮影)
北海道斜里町内の献花台で手を合わせる国交省の中山展宏副大臣(左)と馬場隆町長=23日午前(代表撮影)

北海道・知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」が沈没した事故は、23日で発生から1カ月が経過した。知床観光の船が拠点とする斜里町では同日、関係者による献花などが行われ、犠牲者に鎮魂の祈りがささげられるとともに、行方不明者の一刻も早い発見が誓われた。

午前8時ごろ、小型観光船を運航する3社の関係者ら約15人が2隻の船に乗り、海へ向かった。沈没現場付近で花束を手向け、海に向かって黙禱(もくとう)した。

「最後に見えたのはこういう景色だったのか」と語る同業者の男性。この日の波と風は穏やかだったが、「あの日は風も強く波も高かったから怖い思いをしただろう」と悼んだ。

男性はこの日、沈没前の「カズ・ワン」から救助の無線を受けた別の同業者の従業員から初めて話を聞いた。豊田徳幸船長(54)は無線で、「助けに来て」と悲鳴のような声で叫んでいたことを知った。

男性は「(従業員は)いまもその状況が頭に浮かぶと話していた。自分も当日の運航を止めることができていれば」と悔やんだ。

小型観光船業者は今回の事故を受けて営業を自粛し、行方不明者の捜索に協力してきた。3社で運航再開に向けた安全対策も進めており、男性は「安全に運航できるような態勢を見直し3社で力を合わせていきたい」と話した。

午前10時からは、国土交通省の中山展宏(のりひろ)副大臣と斜里町の馬場隆町長が同町中心部に設けられた献花台で花を手向け、黙禱した。

中山副大臣は「1カ月前の海はとても冷たかったと思う。再発防止に向け不退転の覚悟で進めていく」と誓った。馬場町長は「1カ月は区切りではない」とした上で、「できることを精いっぱいやらせていただきながら、事故に向き合っていきたい」と語った。

事故後から町内にとどまり、捜索状況などの情報を待っている行方不明者の家族もいるという。馬場町長は黙禱のとき、乗客家族の顔が浮かんだと話し、「着ているものが戻っただけでも、家族で泣いて喜んだという話も聞いた。証しみたいなものでも見つからないだろうかと強い思いを持っている」と明かした。

献花台は当初、町が設けた遺体安置所に設置され、今月2日に一時閉鎖されたが、献花に訪れる人は絶えない。22日までに、町内外から810組が訪れたという。(大渡美咲)

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