北海道・知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」が沈没した事故で、海上保安庁から依頼された専門業者「日本サルヴェージ」の潜水士は20日、深い海での作業を可能にする「飽和潜水」による船内の捜索を再開した。
第1管区海上保安本部(小樽)によると、カズ・ワンは深さ約120メートルの海底に沈んでおり、19日に初めて潜水士が船内を調査したが、行方不明者は見つからなかった。
不明者の捜索は早ければ20日中に終了し、船体の引き揚げに向けた調査を引き続き行う見込み。事故は23日で発生から1カ月となる。
また1管は、ロシアが実効支配する北方領土・国後島の西岸で新たに遺体が見つかったとロシア側から外務省に連絡があったと発表した。同島西岸では6日にも女性の遺体が見つかっている。カズ・ワンの乗客乗員の可能性があり、情報収集している。