皇室の行事の再開や海外要人の来日に備え、16日、皇居にある皇宮警察本部の敷地内で、日頃の訓練の成果を本部長が確認する総合訓練査閲が行われた。
同本部によると、総合的な訓練査閲は初の試み。新型コロナウイルス禍で見合わせていた皇室の方々の地方ご訪問が、感染対策を講じて一部で始まっていることや、月内に日米豪印4カ国の協力枠組み「クアッド」の首脳会合で、バイデン米大統領らが来日することなどをふまえ実施した。
訓練には、4月に再編成された有事即応部隊「特別警備隊」や、皇室の方々の護衛に当たる側衛官ら約90人が参加。不審者対応や、地方ご訪問先での発砲を想定した訓練も行われ、皇宮護衛官らが機敏な動きを披露した。
松本裕之本部長は訓示で、コロナ禍でも行事の再開などに向けて技能維持に努めてきたとして、「いよいよその成果を発揮すべき時期が訪れた」と説明。「誇りと高い士気を持って、護衛警備に邁進(まいしん)していただきたい」と述べた。