日本語メモ

「裏に回して」…裏って?

産経ニュース

「裏に回す」。この言葉をご存じでしょうか。

これは私が通っていた小学校、中学校で頻繁に使われていた言葉です。(現在も使われているかどうかは分かりません)どのような場面で使われるかというと、例えばテストの日。教室で先生が最前列の生徒にプリントを何枚か渡すと「裏に回して」と言います。すると生徒は自分用のプリントを取ってから残りを後ろの人に順々に渡していきます。全員に行き渡ったところでテスト開始…。要するに、何かを配布するとき、教室に並んでいる机の最前列の人にその人を含めた縦の列の人数分を渡し、それを後ろに順に送っていく形で全員に配るということです。

少なくとも私が通っていた埼玉県内の小学校と中学校では、こういう場合に先生、生徒を問わず「裏に回して」と言うのが普通でした。ちなみにテストが終わってプリントを回収する際には、一番後ろの席から順々に前の人に渡していくわけですが、記憶に間違いがなければこちらは「前に回す」と言っていました。

何の疑問もなく使っていた「裏に回す」。これが世間一般に通用する表現ではないと知ったのは高校に入ってからのことです。同級生に「聞いたことがない」「初めて聞いた」「何かの間違いだろう」などと言われて意味が通じなかったのはカルチャーショックに近いものがありました。

ネットで検索してみると、配布物を後ろの人に順に送っていくという意味で「裏に回す」という言葉を使うのは、埼玉県内でも限られた地域だけとのこと。ならば他の地域ではどうかというと「後ろに回す」「後ろに送る」と言うそうです。

今考えれば確かに不思議な表現です。ここでいう「裏に回す」は「裏返しにする」とか「表にあるものを裏にもっていく」とかいう意味ではありません。今回の例では「裏=後ろ」という意味で使っていることになりますが、辞書を引いても単純に「裏=後ろ」ということにはならないようです。まさか自分を「表」として後ろの人を「裏」とする、ということでもないでしょう。

この原稿を書きながらあれこれ考えているうちに、ふと「裏で糸を引く」という言葉が思い浮かびました。「陰で糸を引く」ともいい、これは「(自分自身は表に出ず)背後から人を操る」という意味です。

ここから少々強引な解釈をすれば「裏=背後」ということになり、「裏に回す」=「背後(の人)に回す」という説明ができるのではないか、と思ったのですがどうでしょうか。これは私の勝手な解釈で本当のところは分かりませんが、何か語源や由来があるなら知りたいところです。さて皆さんの地元では「裏に回す」と言いますか? (Y)

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