千夜一夜

死者の町の住人

産経ニュース

5月上旬、エジプトの首都カイロにある「死者の町」に足を運んだ。中世以降の政治権力者や官僚、学者らが好んで墓を作った場所で、今でも数キロにわたり墓地が残っているためにこの名がついた。13~16世紀のマムルーク朝時代のスルタン(君主)が建設した施設も残っており、かつての隆盛を現代に伝えている。

死者の町には住民もいる。収入が少なくて市街で暮らせず、ここにある建物に住み着いた人々だ。妻子がいるムハンマドさん(54)の家にお邪魔したら、居間のようなくつろげる部屋も装飾品もなく、小さな台所など最低限の設備があるだけだった。

ロシアとウクライナに穀物を依存するエジプトでは、両国の戦闘長期化で3月に通貨エジプト・ポンドが対ドルで急落し、物価も上昇傾向にある。ムハンマドさんは「電気代や水道代が値上がりし、子供の学費もあるから生活を維持するのが大変だ」と話した。建設作業員だったが足を負傷して仕事が続けられず、家の前で飲料や菓子を売って一家の生活を支える。

ロシアのウクライナ侵攻は、遠く離れたエジプトの貧困層の暮らしをも直撃した。ウクライナには「私たちの歴史的な土地」が含まれていると主張するプーチン露大統領の暴走は、いつになったら終わるのだろうか。(佐藤貴生)

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