第1管区海上保安本部(小樽)は13日、ロシアが実効支配する北方領土・国後島の海岸で女性の遺体が見つかったことを明らかにした。北海道・知床半島沖で沈没した観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」の乗客の可能性もあるとみて、情報収集に努めている。14人が死亡、12人が行方不明となった事故は発生から20日。不明者発見となれば、4月28日以来となる。
1管によると、女性の遺体は6日に国後島西岸で見つかった。身元判明につながる所持品はない。遺体は島内の病院に運ばれた。ロシア側から連絡があったという。
1管は13日、道警による沿岸部の捜索範囲が拡大されると発表。乗客家族の要望に応え、現場海域から半島を挟んで反対側の羅臼町から、南側の根室方面にある標津町、別海町にまたがる野付半島付近まで範囲を広げる。16日から機動隊員による捜索が始まる。