近畿日本鉄道が来春からの運賃値上げを国土交通相に申請したことについて、奈良市の仲川げん市長は13日、「さまざまな経営課題があった上での経営判断だと思う」と理解を示した。その上で、奈良県の荒井正吾知事が7月に国交省の運輸審議会の公聴会に出席し、説明を求めることについて「ちょっと不思議な感じだ」と述べた。
仲川市長は、インバウンド(訪日外国人客)の減少などを指摘し、「収益が減る中、安全性を守らなければならない事業の難しさには共感をする」と主張。「放漫経営をした結果の値上げではない」とし、近鉄側のサービスが十分ではないとする荒井知事の意見について、「近鉄により大きな負担をしてほしいということだが、投資をするにはコストがかかる。矛盾する主張ではないか」と疑問を呈した。