主張

経済安保法成立 効果的運用で備え強化を

産経ニュース

今国会の最重要法案である経済安全保障推進法が11日の参院本会議で可決、成立した。

国民生活の安全・安心につながる重要物資の安定的な調達や、先端技術の育成・保全などを図るため、国の民間への関与を強める法律である。

厳しさを増す安保環境を踏まえれば、経済活動と安保を一体的に捉える視点は欠かせない。覇権を追求する中国と経済で深くつながる日本は、特に経済安保の取り組みが急務だ。

そのための重要な布石となる同法の成立を評価したい。

肝心なのは、来春から施行される同法の運用である。詳細な規制対象などは今後、政省令で具体化される。その際には、経済安保上のリスクに効果的に対処できるよう適切な判断が求められる。

半導体など特定重要物資のサプライチェーン(供給網)強化や基幹インフラの事前審査、先端技術開発の官民協力などが柱だ。情報漏洩(ろうえい)への罰則規定もある。

施行に際して、事業活動の自主性尊重などを求める国会の付帯決議が付いた。国会審議のない政省令で規制の詳細が決まるため、政府の関与が不必要に強まりかねないと懸念されるからだ。

むやみに経済の自由を奪うべきでないのは当然だが、重要物資を特定国に委ねるリスクや、先端技術が海外で悪用される可能性に目を覆い、経済合理性ばかりを優先させるわけにはいかない。

企業の自主性を尊重しすぎて必要な規制を講じられないのでは元も子もなかろう。政府には、国際情勢に応じて効果的に規制を強める柔軟さも求めたい。

同法には、機密情報の取り扱い資格制度「セキュリティー・クリアランス(適格性評価)」など導入が見送られたものもある。これら積み残された課題も含め、経済安保の強化に必要な制度についてさらなる検討を進めるべきだ。

日本の経済安保の取り組みは総じて欧米よりも遅れていた。今回の法整備には欧米と足並みをそろえるとの意味合いもあろうが、本来は、日本が主体的に経済安保のあるべき姿を描くのが筋だ。

ロシアによるウクライナ侵略ではっきりしたように、エネルギーや食糧の安定的な調達についても安保環境と切り離すことはできない。こうした点も併せて日本の取るべき戦略を体系的に講じることが岸田文雄政権の責務である。

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