「聞いてないよォ」「くるりんぱ!」などのギャグで人気を博したお笑いトリオ、ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんが急死したことが11日、分かった。61歳だった。同日未明、自宅で意識のない状態で見つかり、病院で死亡が確認された。警視庁は自殺とみている。身体を張ったリアクション芸で約35年間一線で活躍。最近は個性派俳優として新境地を開き、順調そのものだった。タレント、ビートたけし(75)は公式サイトで異例の追悼コメントを発表した。
あまりにも突然の訃報。日本中に大きな衝撃が走った。
たけしはこの日夜、公式サイトに、ダチョウ倶楽部の3人の似顔絵を添えて「上島、大変ショックです」と胸中を吐露。たけしが訃報の際に生番組以外でコメントを発表するのは異例だ。
上島さんは、日本テレビ系「スーパーJOCKEY」「ビートたけしのお笑いウルトラクイズ‼」で熱湯風呂など体を張った芸が受け、ブレーク。早くからその才能を見抜いたたけしは、「40年近く前から一緒に仕事をしてきたのに、芸人は笑っていくのが理想であって、のたれ死ぬのが最高だと教えてきたのに、どんなことがあっても笑って死んで行かなきゃいけないのに、非常に悔しくて悲しい」と無念の思いをつづった。
警視庁中野署などによると、11日午前0時頃、東京・中野区の自宅マンションで妻のタレント、広川ひかる(51)がぐったりした上島さんを発見し、119番。救急搬送された病院で午前1時頃、死亡が確認された。同署は自殺とみて調べている。
上島さんは先月25日の会見にメンバーの肥後克広(59)、寺門ジモン(59)と出席したばかり。コロナ禍でリアクション芸に影響が出ていると嘆きつつも、変わらず元気にギャグを連発していた。ただ、「竜兵会」と呼ばれる後輩芸人との飲み会が最近はコロナ禍で激減したと寂しがり、「初めて結婚して良かったと思いましたよ。自宅で俺の文句を聞きながら飲んでくれるからね」と吐露。28年連れ添った広川に感謝の言葉を述べていた。