(パ・リーグ、楽天7-0ロッテ、6回戦、楽天4勝1敗1分、10日、楽天生命)楽天・田中将大投手(33)が10日、ロッテ6回戦(楽天生命パーク)で9回4安打に抑え、日本では2013年7月9日の日本ハム戦以来、3227日ぶりとなる完封で今季4勝目を挙げた。チームは破竹の11連勝(1分け挟む)で球団記録を更新。ここまで24勝6敗1分けの勝率8割と驚異的な快進撃で、雨天中止で試合がなかった2位・ソフトバンクとのゲーム差を「4・5」に広げた。
あの感動が蘇る。完封目前の九回、田中将が楽天生命パークのマウンドに上がると、杜の都にFUNKY MONKEY BABYSの「あとひとつ」が響いた。
「もうひと押し、背中を皆さんが押してくださったので、最後まで投げ切ることができました」
九回にかつての登場曲が流れたのは、球団初の日本一を達成した、2013年11月3日の日本シリーズ第7戦(対巨人)以来、9年ぶり。最後の打者、佐藤都を左飛に打ち取ると、グラブをたたいて、喜びを爆発させた。日本では13年7月9日の日本ハム戦(東京ドーム)以来、9年ぶりの完封勝利だ。
チームは4月26日のロッテ戦から連勝街道を突っ走っている。12年8月から28連勝を飾るなど、経験豊富なマー君でもプレッシャーを感じていたという。「チームが10連勝中でマウンドに上がるっていう機会はないですから、いい緊張感の中で投げることができた」と試合後は息をついた。
序盤から投球は安定していた。一、二回はともに9球で三者凡退、五回は連打で無死一、二塁とされたが、犠打を狙った7番・山口には「最優先は前に転がさせない、バントさせないというのがあった」とスライダーとカットボールでバントをさせず、最後もカットボールで空振り三振に斬った。七回にこの日最速の151キロを計測するなど、力強い直球と多彩な変化球でロッテ打線を翻弄した。