え、こんなに旨(うま)いの⁉ テーブルに置いた箱を思わず二度見した。
うん、確かにレトルトだ。熱湯に5分入れたのも覚えてる。なのにいまだに信じられない。そこには最高のソルロンタンがある。
初めてソルロンタンを食べたのは、バブルもそろそろ終わりかな、という1990年のニューヨーク。当時は景気が良くて、ちょっとテレビのロケでも行くか? でニューヨークが当たり前。
そのロケの合間にマンハッタンにある(まだあるかな~)、スタンフォードホテルっていうのがあって、確かその1階が韓国料理レストランだった。
韓国料理店といっても天井が高くて、ウッディーなトーンでまとめられたシャレオツな店。そこで友達から「これ、むちゃくちゃ旨いんですよ!」と勧められて、食べたのが初体験だ。今でもそのときの衝撃は忘れられない。
まず、スプーンでひと口飲んだところ、〝ありゃ、味がまったくない! マズイじゃん、これ!〟と思ってると、「高嶋くん、違うよ。そこの塩とかニンニクを入れて、自分で味付けするんだよ!」とアドバイスが。