小林繁伝

球界騒然…ハム「全員がトレード要員」 虎番疾風録其の四(44)

産経ニュース
「こんな球団出ていってやる!」と気勢を上げた日本ハムの張本(左)と大杉
「こんな球団出ていってやる!」と気勢を上げた日本ハムの張本(左)と大杉

『小林繁伝』なのになかなか「小林」が出てこない。前回の連載『勇者の物語』のときも同じようなことが…。つい、話が横道へそれてしまうのは筆者の悪い癖。お許し願いたい。

昭和49年は小林のプロ2年目。ようやく1軍定着を果たしたばかりで『巨人に小林あり』といわれるのは51年から。もう少し先のお話。さて、この49年オフにはプロ野球界を揺るがす大事件が起こった。それが『日本ハム騒動』である。

49年、日拓ホームから球団を買い取り、新球団社長に三原脩、監督には義理の息子の中西太が就任。「ファイターズ」としてスタートした日本ハムだったが、前後期とも最下位。すると、三原社長は「旧東映、日拓色」の一掃に踏み切ったのだ。

10月11日、東京・六本木の球団事務所で三原社長はこう言い放った。

「張本や大杉ら主力選手を含めて全員がトレード要員です。彼らが悪いというわけではない。やる気はあるでしょう。だが、〝プロずれ〟し過ぎて真剣さに欠ける。玄人ぶってはファンに感動を与えるどころか、嫌みを感じさせる」

監督が選手に危機感を持たせるために「全員がトレード要員」と発言することはよくある。だが、日本ハムの場合は本気も本気。大社オーナーも「世間の物笑いになるような不釣り合いなトレード以外なら推し進めてよい」と同意した―という。そうなれば選手たちも黙っちゃいない。張本や大杉、大下、白といった主力選手が「おお、出ていってやる!」と気勢を上げた。

「ワシを必要としないと分かった以上、こんなチームにいたくない」(張本)「かわいがってくれたオーナーには悪いが、日本ハム以外ならどこでもいい。オレをこんな気持ちにさせたやつらを見返してやる」(大杉)

彼らが反発したのは「中西監督の首をかしげる采配」と「三原社長のケチケチ経営」が原因―といわれた。

ボールの節約に始まり選手の医療費もカット。打撃投手は遠征で仕事を終えるやいなや自費で帰京させられた。

「一生懸命やってケガをしたら大損。バンソウコウひとつ十分に使わせてもらえないんだから」と選手たちは愚痴ったという。突如、売りに出された大物選手たちに球界は騒然となった。(敬称略)

■小林繁伝45

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