(セ・リーグ、ヤクルト0―1中日、6回戦、中日4勝2敗、10日、神宮)粘りの投球を見せたが一発に泣いた。ヤクルト・小川泰弘投手(31)が7回を5安打1失点で降板。2勝目はお預けとなった。
制球力は抜群だった。二回は阿部とA・マルティネスに連打を浴びるなどし1死二、三塁のピンチを背負ったが、石橋を内角にカットボールを投げ込み見逃し三振に。小笠原もチェンジアップを低めに制球して空振り三振に打ち取り、グラブを3度たたいてホッとした表情をみせた。
ただ、四回にA・マルティネスに初球147キロの速球を右翼席最前列に運ばれて先制点を献上。9日には「自分の投球をすることが大事。一球一球を大切に強気の攻めで打者に対応していきたい」と意気込んでいたが、痛恨の1球となった。この1点のみに抑えたが打線の援護がなく、100球でマウンドを降りた。
前回3日の阪神戦では9回6安打に抑え、チーム初完封。開幕から5戦目にして初白星を手にした。セットポジションの際に左足を1足分三塁側にずらす新たな投球フォームを両足をそろえる昨年のものに戻したり、試合当日の調整を見直して勝利につなげた。
最善のものを見つけ出そうとシーズン中でも試行錯誤を繰り返している小川。この日も前回同様に「汗かいて体ほぐして、ダッシュして切れを出す意識」と走り込みを多めに行う調整法で臨んだが、勝ち星を積み重ねることはできなかった。(森祥太郎)