待望の一打から出発進行だ。日本ハムD3位・水野達稀内野手(21)=JR四国=が5月5日の楽天戦(札幌ドーム)でうれしいプロ初安打を放った。
「なかなか出なかったのでやっぱりほっとしたというか、やっと出たなという感じです」
「1番・遊撃」で先発出場。一回先頭の第1打席で、楽天・岸の初球をガツンと振り抜いた。打球は右翼へきれいなライナー性の当たりに。塁上で拳を握り、喜びをかみしめた。その後の先制劇を呼び込み「(バットを)振り切って、強い打球をこれからも打てるように」とうなずいた。
順風満帆なスタートを切りながらも、プロの壁にぶち当たっていた。オープン戦では打率・323をマークして猛アピール。球団の新人野手では大谷翔平以来となる開幕スタメンを勝ち取った。
しかし、開幕すると「投手も目の色を変えて投げてくる。そこになかなかヒットが出ない自分に焦ってしまい、ズルズル行ってしまった」。8試合、15打席に立ったが無安打。4月4日に出場選手登録を抹消された。
ファームでは気持ちを切り替え、鍛錬を積んだ。「もう一度気楽に、というわけではないが、結果を欲しがり過ぎないことを意識しながら打席に入った」。イースタン・リーグで14試合に出場し、1本塁打を含む6安打。持ち味の積極性を再確認し、手応えをつかんできた。