今季は5季ぶりのタイトル獲得を目指して、星川敬監督(45)が復帰した。2010年から12年までチームを率い、11年女子W杯ドイツ大会を制した日本代表MF澤穂希、MF川澄奈穂美らを指導。11年と12年に無敗でなでしこリーグ連覇を果たした指揮官は「リーグ初年度の価値を理解しているから、自分が呼ばれたと思う」と自身の責務を理解し、新たな歴史を作る戦いに挑んだ。
■光った「ウノゼロ」 ミーティングで1993年のJリーグ初年度の映像を選手に見せ、「初年度優勝」を最大の動機付けにした。勝利のあとでもロッカールームで話し合い、改善を繰り返した。「負けて気付くこともあるけれど、それでは遅い。負ける前に気付きたい」と指揮官。3バックを基本に選手起用を細かく調整し、15勝のうち8勝を1-0で制した。粘り強い戦いの積み重ねが、開幕から16戦無敗の記録につながった。
悲願のタイトルを獲得し、14日には2月に皇后杯を制した三菱重工浦和とWEリーグ初の国立競技場での試合を控える。主将のMF中島は「(リーグ戦の)残りも女王らしいサッカーを見せつけたい」。残り2試合も勝って王者の戦いぶりを見せつける。(邨田直人、山下幸志朗)