3日、ゴールデンウイークに入って初めての甲子園。今季最多4万2483人の観客の前で阪神の勢いが止まった。0-3で今季7度目の完封負けを喫し、連勝は6でストップ。ヤクルト先発の小川の前に打線が沈黙し、矢野監督は「(ファンに)喜んで帰ってもらえればと思っていた。悔しいし、残念」と唇をかんだ。
主砲に当たりが出なかった。ここまでチーム最多タイ17打点の3番佐藤輝は、一回1死一塁で併殺打。最大の好機だった六回2死二、三塁では6球続けて内角を攻められ、最後は詰まらされて三邪飛に倒れた。九回は1死一塁で打席に立つも初球を右飛で、4打数無安打に終わった。
4番の大山と5番の糸原も無安打で、クリーンアップが機能せず。先発の西勇は一、二回に3失点と立ち上がりこそ苦しんだが、以降は八回で降板するまで一人の走者も出さない好投を見せていただけに、打線が援護したいところだった。
井上ヘッドコーチは「左打者の内側に勇気を持って投げられた。それに対して強い球を打ち返すというのがあれば」と悔いるしかなかった。打率3割5厘の糸井がコンディション不良で欠場し、不安材料も残った。借金は「11」。巻き返しへの道のりはまだまだ険しい。(大石豊佳)