ベテラン記者コラム(288)

角田裕毅、1年前にクラッシュした〝鬼門〟イモラで成長の走り

サンスポ
アルファタウリの角田裕毅(C) Getty Images / Red Bull Content Pool
アルファタウリの角田裕毅(C) Getty Images / Red Bull Content Pool

成長した走りを披露した。自動車のF1シリーズ第4戦、エミリアロマーニャ・グランプリ(GP)で、アルファタウリの2年目、角田裕毅が今季最高の7位に入り、8位だった開幕戦バーレーンGP以来、3戦ぶりの入賞を果たした。

「マシンのペースは本当に良かったし、レースに向けてここまで力強いものになるとは思っていなかった」

予選は16番手に沈んだが、21周のレース形式で行われたスプリントで12番手に浮上した。63周の長丁場となった決勝では、雨でぬれた路面が徐々に乾く複雑なコンディションの中、得意とするタイヤをいたわる能力を発揮。過去4度の総合優勝を誇るアストンマーティン・メルセデスのセバスチャン・フェテル(ドイツ)をぶち抜くなど攻めの姿勢を貫き、6ポイントを獲得した。

戦いの舞台となったイモラ・サーキットは〝鬼門〟だった。2020年11月、初めてF1マシンを駆り、旧型の車体で走り込んだ。その過信があだとなり、前回は予選でクラッシュ。決勝ではスピンを喫するなど散々な結果に終わった。築いた自信を打ち砕かれ、シーズン中盤まで精彩を欠く原因にもなった。

イモラはアルファタウリの本拠地で、角田の自宅もあるイタリア・ファエンツァから約15キロと程近い。12位にとどまった同僚のピエール・ガスリー(フランス)とは対照的に、製造者部門争いでチームに貴重な得点をもたらし、ハース・フェラーリを抜く7位浮上に貢献した。「懸命に働いてくれる仲間に感謝の意を伝えられた」と胸を張った。

シーズンオフは嫌いと公言する体力トレーニングに取り組んだ。専属トレーナーもつき、高速レースで大きな負荷がかかる首や心肺機能を徹底的に鍛え上げた。昨季はレース前に音楽を聴き、横になってリラックスすることが多かった。今季はトラブルが発生した際、どのように走るかをシミュレーションして臨むことを心掛けている。

チームの地元GPで、1年前とは見違える活躍にフランツ・トスト代表は、「非常に力強いレースを戦い、多くのマシンをオーバーテイクして7位でフィニッシュした。今後のレースに向けてよいベースを持てた」と手放しで褒めた。

第5戦(8日決勝)は初開催となるマイアミGPだ。ネットフリックスのドキュメンタリー番組「ドライブ・トゥ・サバイブ」の影響で、米国でのF1人気は急速に高まっており、昨年10月にテキサス州オースティンで行われた米国GPは、新型コロナ禍にもかかわらず、3日間で計40万人を動員した。F1が最重要視する巨大マーケットで、日本の若きサムライがその名を売り込む。(江坂勇始)

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